インプラント治療を行う歯科を選ぶには
失われた歯を補う方法として、もっとも自分の歯のように使える「インプラント治療」ですが、高額であることと本当にいつも通っている歯科医院の先生に治療してもらってもよいのでしょうか?
インプラントは外科的治療
インプラント治療で歯科医院や歯科医師を選ぶときに注意しなくてはならないことは、インプラントは外科的治療であるという事です。
歯科には4つの科目があります。
・歯科(歯科一般/一般歯科)
・小児歯科
・矯正歯科
・歯科口腔外科
インプラントはこの「歯科口腔外科」の科目の中に含まれます。
つまり、一般的な歯科治療が上手な先生だからと言って、インプラント治療が上手とは限らないのです。
逆に言えば、矯正歯科を専門とする先生はもちろんインプラント治療は出来ませんし、やりません。
経歴を必ず見ましょう
良い歯科を選ぶコツは、ホームページの一択です。
いくらクチコミが良いからと言って、あなたのお口の問題とクチコミを書いている人たちのお口の中の問題は同じとは限りません。
結論から言うと、インプラントのセミナーなどを受けている事が書いてあるか?
補綴と口腔外科を勉強しているか?はチェックしましょう。
いくらインプラントの治療を数多く行っているからと言って、『噛み合わせ』を勉強していない先生は要注意です。
インプラントをただ埋入して、その後の噛み合わせや周囲の歯のことを考えていない先生はヤバいです。
金額で選ばないこと
インプラントは金額で選んではいけません。
確かにどのメーカーも悪いとは言いませんが、少なくとも安すぎるクリニックはそれなりの理由があります。
正直、分からない人はストローマンというメーカーを取り扱っているクリニックを選んでおけば最悪なケースは少しだけ確率を下げられるでしょう。
なぜなら、他のメーカーより高品質で世界でももっとも使われている事と、引っ越した先でも、取り扱っているクリニックをすぐ調べられるので対応できるクリニックが多いからです。
インプラントはその後のメインテナンスが重要です。
普通の自分の歯より、しっかりしないとインプラント周囲炎などになります。その他にも糖尿病を患ってしまったりすると抜ける原因にもつながります。
GBR、サイナスリフトができる先生か否か?
インプラントは要は歯茎にネジを入れ込む治療法ですが、その歯茎や埋入するところにしっかりと骨が備わっていないと土台になりませんからまともな手術は不可能になります。
そのために、GBRというインプラントを行うに適した骨の形(つまり幅や厚み)に骨を作る治療法があるのです。
サイナスリフトも同じで、上顎の小鼻の横に小さな穴を開けてそこから骨に変わる骨補填材を充填してインプラントを埋入できるように準備する手術です。ソケットリフトも同様でサイナスリフトより増やす骨量が少ない場合に取り入れられる外科的治療です。
糖尿病・有病患者への知識はあるか?
インプラントの怖い所は、糖尿病などの病を患って(または患っている)いる場合、インプラントを埋入しても抜けてきてしまう場合があります。
有病患者への無作為なオペで訴訟も多く起きています。施術する歯科医師の経歴にこれらの病気に対するセミナーや学びがあるかも要チェックです。
CTレントゲンは必須
普通のレントゲンではなく、神経の位置や3D撮影が可能なCTレントゲンはインプラントにおいて必要不可欠なレントゲンです。
CTレントゲンのない歯科でインプラントは恐ろしくて受けられません。
全部抜こうはヤバいと思え
歯医者の中には自分の症例数を増やしたいとか、宣伝にしたいとか、宗教みたいに洗脳が上手い先生がいます。
基本的に、残存する歯の多くが重度の歯周病だとしても、全部抜いてオールon4(インプラントの総入れ歯バージョン)にしようとさせる歯科医師はヤベえので気を付けましょう。
そもそも歯周病(感染症です)を治さないとインプラントをしてもマイナスなのでは?ということから話は始まりますが、少なくてもカウンセリングは複数の歯科医院に行ってから正しい選択基準を養いましょう。
テレビが推奨するインプラント治療の歯科は?
テレビ番組でインプラント治療の歯科医院を紹介することがありますが、テレビ番組はあくまで商業主義であり、利益のことしか考えていません。
そこで、何の責任感も無く「良い歯医者」という判断基準を持たないでその番組に登録するクリニックを紹介する訳です。
何を基準に「薦める」のでしょうか?
これは患者側がしっかりと自分の目で見極めなくてはいけません。
結論
素人が良い歯医者を見つけることはかなり難しいです。
ですが、
・口腔外科を学んでいる、経歴にある
・補綴の勉強をしている
・インプラント治療のことがしっかりとホームページに書いてある
・GBR、サイナスリフト等の症例を持っている
・PRP療法を取り入れている
・CTレントゲンがある
です。
この他には、
・歯科衛生士が常時2名以上はいる
・クラスBの滅菌器がある
・個室タイプまたはオペ室がある
・宣伝がキモくない
・患者がちゃんといつもいる(人気がある)
でしょう。これは大事だと思います。
まぁ、責任は各自、自己責任で。